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悲劇・裁判員制度さえなければ死なずに済んだものを...

事件は、8月10日午前7時ごろ、起きた。

69歳の男が、自宅1階台所で、93歳の父親の後頭部を金づちで1回殴りつけたというのである。

男は10月11日の初公判で起訴内容を認め、検察側は懲役4年を求刑し、即日結審した。

ところが、父親は事件で頭蓋骨が折れて意識障害が残り、判決期日6前の10月19日に摂食障害による呼吸不全で死亡した。地検は「暴行と因果関係がある」と判断。地検は傷害罪から傷害致死へ訴因変更を請求し、地裁が認めた。

これで裁判員裁判による裁判やり直しが決定した。

男は、11月22日保釈許可が出て、自宅で過ごしていたが12月21日に自殺した。

もし、訴因変更で裁判がやり直しになっても、裁判官裁判であれば既に判決が出ていた可能性がある。 

ところが裁判員制度があるばっかりに、判員候補者の選出、呼出状の発送、選任手続き、そして素人が入っての裁判のやり直しとなり、いつ裁判が始まるかも判らない状態になったのだ。

男の妻は、「もともと体調が悪かったが、判決がいつ出るか分からず、悩んでいた様子だった。郵便物が届く度に、『裁判所からなのか』と聞かれた。本当であれば、もう判決が出ていたかもしれな。お父さんはつらかったと思う。こんなに(裁判が)長引いてしまうのであれば、制度自体を見直してほしい」と。



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