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基本のき ご存知ですか?裁判員制度 ~サラリーマン編~

「裁判員制度」とは、殺人、放火など重大犯罪の刑事裁判に市民を参加させ、裁判官と一緒に有罪か無罪かを決めさせ、有罪の場合はどんな刑罰(死刑とか無期懲役とか)にするのかも決めさせる制度です。

我が社には裁判員に呼び出されても休暇を与える制度なんてありません。私たちのところには呼び出しなんか来ないですよね。

そんなことありません、みなさんのところにもしっかり来ます。
なんて言ったって「国民の義務」ってことになっているんですから、中小企業の従業員もちゃんと呼び出されますよ。
特別有給休暇をくれる会社なんて東京電力か東芝のほか、どこかありましたっけ。

 

「呼び出されたら自分の有給で行くように」と総務から言われたけれど、うちは共働きで子どもがよく熱を出すので有給も残り少ないんです。欠勤したらボーナス査定にも響くし…。

労働基準法は裁判員休暇を取ることを認めていますが、会社への補償などまったく考えていません。それも企業の責任だろうという姿勢です。社員にはマイナス評価を覚悟で出てこいというのですから、裁判所なんて人権の砦でもなんでもないですよ。

 

「住所も名前も知られないんだったら、やってもいいじゃん。日当もらえるし」と同僚が言ってます。

法律は住所や名前を秘密にすると決めています。でも、裁判は公開ですよ。傍聴席には誰でも入れます。裁判員のプライバシーが本当に守られるかと言えば、それは疑問です。あなたの同僚に「裁判員になって何をやれって言うの」と聞き返してください。お金をもらえばなんでも良いってもんでもないでしょ。

 

我が社は倒産の危機もささやかれながらなんとかやっている状態です。裁判所になんか行っている余裕はとてもありません。 。

最高裁判所は「倒産だろうがリストラだろうがとりあえず出てこい」っていう態度ですが、お話しの状態なら休めないのは当たり前でしょう。「職失って裁判残る」なんて洒落にもなりません。
あなたの会社の将来よりも人を処罰することの方が大事だという裁判所の姿勢こそ問題にしたいですね。

 

毎日忙しくてへとへと。
3日とか5日とか休んで出頭しろだって?
そんな時間があったらゆっくり休みたいよ。これって出頭を断る正当な理由になるよね?

「休む暇があるなら裁判員をやりなさい」と言われるんです。彼らは休みたいというのは正当な理由にしてくれません。
でも何を優先するかをお上が決めるのは根本的におかしいですよね。憲法には「苦役の禁止」の条項はありますが、「裁判員の出頭義務」の条項はありません。身体を大事にしてください

 

日当を出すから裁判所に来いって? 行っても良いけど、僕がもらう日当分は裁判官の給料が減らされるんだろうね?

いいえ、裁判官の給料はまったく下がりません。制度作りに関わった裁判官は、この制度は日本の裁判の正統性を国民に知らせるものだと言っています。裁判官と裁判員で裁判をやるというのはワークシェアではなく国民に司法を勉強させるためなのです。だから、裁判官は給料が上がることはあっても減ることはありません。
「裁判員裁判手当」(!?)とかね。

 

営業で法律事務所に行って書棚の本の量に圧倒されました。会社法務のことならともかく、刑事事件のことなんか私にはわかりません。裁判官に説明してもらうだけじゃないかと。

そのとおりです。裁判は法律知識だけで判断するものではないといっても、法律知識はとても大事な前提になります。裁判員制度は、素人に「裁判というのはこういうものだぞ」と教え、お上の仕事を一緒にやらせてもらったという変な満足感と自負心を植え付ける制度です。あなたはそういう精神を身につけたいですか?

 

難しい法律の話を聞かされたら頭が痛くなるだけです。事件のことだって気持ち悪い。裁判官も怖そうだし、裁判所も怖いです。

大半の人はあなたと同じ気持ちでいます。でも、最高裁はそういう人を裁判所に集めようとしているのです。裁判官はみなさんをお客様として丁重におもてなししてくれます。ただし、秘密をもらすと処罰するという脅しつきです。これも気持ちの悪いところです。

 

呼ばれた日に裁判所へ行って、どうしてもやれないって言ったらどうなるの。

どういう理由を言うかによるでしょう。性根の座った制度反対論を展開すればおそらく採用されないでしょう。「わたしやりたくないんです」くらいじゃだめですよ。しっかり言う自信がなければ、出かけていかない方が賢明でしょうね。

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