6・29集会 制度廃止へ第1歩踏み出す

 夕刻から降り出した雨にもかかわらず、会場の四谷区民ホールは満席になりました。
 集会は呼びかけ人のアピールから始まり、織田信夫弁護士が「裁判員制度は違憲のデパートといわれる。国家的な欺瞞・偽造行為だ」と指摘。交通ジャーナリ ストの今井亮一さんは「市民にとって重い負担と強制性に満ちた制度だ」と発言。高山俊吉弁護士は「この制度と時代の関係を考えなければならない。戦後レ ジームからの脱却とは、民衆に国益を考え、生き方を変えろというメッセージだ」と指摘しました。
発言する嵐山光三郎さん(中央)、右・蛭子能収さん、左・足立昌勝さん つづいて上演された裁判員裁判劇『美しい国の裁判員時代』(西村正治・作、印南貞人・演出)は 劇団・東京芸術座の俳優9人と弁護士3人が出演する本格的 なものでした。裁判長は、評議において「無罪の主張の中に裁判官がいないので結論が出るまで評議を続けるしかない」と言って、無罪を主張していた裁判員を 「早く終わりたいから裁判官の意見にあわせ有罪にします」と変えさせ、量刑においても「わからない」というこの裁判員に「誰かの考えが変わるまで評議を続 けます」と促し、「もういやですから裁判官と同じ意見にします」と言わせるなど、裁判員裁判が裁判官主導で行なわれることを巧みに明らかにしました。
 小田中聰樹・東北大学名誉教授は『裁判員制度は市民のものか』と題する講演で「この制度への市民の拒否反応は圧倒的だ。隣人をして隣人を裁く残酷さがこ の制度の本質で、それは徴用や徴兵と同じ残酷さである。また、市民の役割は形式的なものになる。量刑では、いままでの『相場』的なものが支配するだろう。 迅速にわかかりやすくということで、被告人の防御権は奪われる。さらに、評議・評決は秘密の壁で覆い隠され国民には公開されない。人権抑圧的な刑事司法の 改悪は、改憲の先取りだ。しかし、世論はこの本質を見抜いている」と話されました。

6・29集会−評決

 後半の呼びかけ人アピールでは、漫画家の蛭子能収さんが「赤紙のようなものが来ても拒否できない。私は仕事以外の時間は自由でいたい」と発言。作家の嵐 山光三郎さんは「敏感な世論の一人として参加した。やりたくないが、もし選ばれたら(守秘義務である評議の内容を)書きます。それが私の仕事であり本能 だ」と語りました。足立昌勝関東学院大学教授は「刑事裁判から被告人の人権を守るという要素が失われれば多くの冤罪を引き起こすことになる」と指摘しまし た。
 最後に佐藤和利事務局長から「全国各地でのこのような集会を開くことと裁判員法の廃止を求める署名活動に取り組みます。また、毎月第2土曜日午後3時か ら(8月は除く)有楽町マリオン前でリーフレット配布活度を定例化します。そして、来年の今頃には1万人規模の集会を成功させ、裁判員法を廃止に追い込み たい」という力強い行動提起がなされ、満場の拍手でそれを確認しました。

朝日新聞、東京新聞が集会を大きく報じる

 朝日新聞は6月30日夕刊「裁判員時代」、東京新聞は7月1日朝刊「こちら特報部」で(いずれも写真入り)。NHKは6月30日 朝のニュースで6・29集会を取り上げました。